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伊豆に観光と防災兼ねた施設誕生 非常食など備蓄 約1200人の避難想定

2024年8月12日 12:00 AM

 静岡県伊豆市の西側に位置する土肥海岸・松原公園内に津波避難複合施「Terrasse Orange toi」が開業した。津波避難困難地域である同エリアで、海水浴客や公園利用者、市民が安全に避難できる施設として整備した。平時は市民や観光客の交流拠点として、有事の際には津波から命を守る避難施設の役割を担う。

 地上18.8mの4階建て。災害時の一時避難スペースとして約1200人の避難者を想定し、3・4階に非常食のパン、保存水、女性用生理用品、紙おむつ、エマージェンシーブランケット、避難用シューズなどを備蓄する。

 平時は3階が食事処となり、4階の屋上ではバーベキューを提供する。1階には土肥特産市「ありがとう」を設け、地元産の野菜や魚介類、ひもの、酒、土産品などを販売する。

 地域の基幹産業である観光と環境、防災のバランスを図るため、伊豆市津波防災地域づくり推進協議会を中心に、延べ約500人の地域住民と意見交換を重ね、完成に至った。