タイ政府、24年の日本人渡航者目標を上方修正 100万人に 上半期の回復受け
2024.08.09 14:50
タイ国政府観光庁(TAT)のチューウィット・シリウェーチャクン東アジア局長がこのほど来日し、日本からの観光客誘致に積極的な姿勢を示した。タイへの日本人渡航者は1~7月に54万1000人。TATは当初、年間で88万人を目標としていたが、順調な回復を背景に100万人へ上方修正した。
全世界からの渡航者数は1~7月に2000万人以上を数え、19年同期比で約90%まで回復している。当初の年間目標は3500万人だったが、これも3900万人に引き上げ、国際観光収入で3兆5000億バーツ(約14兆円)を目指している。
タイ政府は7月15日から、ビザ免除措置を日本を含む93カ国・地域に拡大し、観光やビジネス目的で短期滞在する場合、最大60日までの滞在を可能とした。観光予算も増やし、誘客を強化している。
チューウィット氏は「日本市場は(他の市場に比べ)回復が遅れているが、渡航者数は乱高下せずに安定している。航空路線も新規就航や増加があり、悲観はしていない」と話す。25年を「グランドツーリズムイヤー」とし、航空会社や旅行会社などと新たな取り組みを行う予定も明かした。
30~50代に多いリピーター層に加え、学生や20代など若年層の新規開拓を進める。世界的にFIT化が進むなか、旅行会社に向けて「個人手配では難しいレストランや体験などができる商品のスピード感ある造成が大事」と指摘。付加価値があり、知的好奇心を高めるツアーが必要と語った。
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