賃金改善、過去最高水準を更新 サービス連合春闘 転換点にふさわしく

2024.08.05 00:00

 サービス・ツーリズム産業労働組合連合会(サービス連合)の24年春闘は、ベースアップを含む5%の賃上げ要求を掲げ、他産業との人材の獲得競争に勝ち抜くための運動を展開して大きな成果を得た。賃金改善では改善額・率とも過去最高水準を更新し、一時金も23年春闘を上回った。

 実質的な賃金改善で6月19日までに合意した加盟組合は69組合となった。このうち、同日までに集計ができた26組合の改善額は加重平均で1万5469円と大きく増え、前年同日を5998円上回った。改善率は5.3%。26組合の中でも14組合が定期昇給と合わせて5%以上の賃金改善で合意した。

 業種別に見ると、ホテル・レジャー関連10組合は1万3588円(5.3%)で3515円増。ツーリズム・国際航空貨物16組合は1万6135円(5.3%)で6832円増となった。

 サービス連合は今春闘を、人手不足の解消だけでなく、他産業との人材の取り合いを勝ち抜く魅力ある産業の実現に向けた転換点と位置付けていた。大きな転換点と位置付けるのにふさわしい結果と評価している。

 夏期一時金は、合意した加盟組合のうち、6月19日までに集計できた64組合の単純平均は1.57カ月で前年平均を0.04カ月上回った。このうちホテル・レジャー関連37組合の平均は1.36カ月で、企業業績が好調なことから過去最高となった。ツーリズム21組合の平均は1.90カ月で前年を0.06カ月下回った。

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