秡川観光庁長官「施策を粘り強く」 就任後初の会見で所信
2024.07.29 00:00

観光庁の秡川直也長官は7月19日、就任後初となる定例会見に臨み、「観光を取り巻く今の良い状況をさらに伸ばしていけるように、行政の立場としてできることをしっかりやっていきたい」と所信を表明した。
秡川氏はコロナ禍の22年に次長を務めた。新型コロナの感染拡大が収まらず、旅行に対する世間の風当りが強い一方で、経済を回さなければ観光産業が立ち行かない状況下、全国旅行支援などに取り組んだ。訪日客数が6月に313万人で単月の過去最高値を更新するなど、インバウンド市場が成長軌道に乗った現在について、「状況が良いなりにさまざまな課題があると思うが、事業者の皆さんの表情が全然違う」と印象を語る。
一方で、海外旅行市場は回復率が19年の6割にとどまり振るわない。秡川長官は「観光は予算を付けて施設を造ればすぐに成果が上がる公共事業とは性質が異なる」とし、「これをやれば急激に変わるという風にはなりづらいが、後に効いてくる施策はあると思う。業界の意見を聞き、行政としてできること、効果があると思われることを粘り強くやっていく」と述べた。
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