ブランドUSA、セールスミッションで日本重視の姿勢 目標達成へ市場の回復欠かせず

2024.07.22 18:45

米国商務省のラズリー副次官補

 ブランドUSA日本事務所は7月中旬、米国から例年より多くの観光業界関係者を日本に迎え、セールスミッションを開催した。日米観光交流年の今年は初めて東京と大阪の2カ所で旅行会社向けの商談会やセミナーを行い、現地観光局やサプライヤーなど32団体が参加。米国商務省のアレックス・ラズリー旅行・観光担当副次官補など観光行政の幹部も来日した。

 商務省は旅行・観光戦略として27年に外国人の訪米者数を年間9000万人、消費額2790億ドルを目標に掲げている。ラズリー副次官補は「訪米者数は1年前倒しの26年に達成できる見込みだが、そのためには日本市場の回復は重要」と期待を示した。

 日本からの訪米者は19年が約370万人。今年は1~5月で累計約70万人が渡航しており、前年同期比50%増。ただ、コロナ禍前と比較してハワイとグアムの回復が遅れており、ブランドUSAのスージー・シェパード・グローバル・トレード・ディベロップメント・ディレクターは「この回復が鍵になる」との認識を示した。

 ブランドUSAは今年、旅行会社との共同プロモーションのほか、スポーツ専門チャンネル「J SPORTS」で日本人メジャーリーガー所属チームの街を紹介する番組への協力などを行う。番組は本年10月まで放送される予定。9月には東京ビッグサイトで開催されるツーリズムEXPOにも出展し、日本市場でのPRをさらに強化する。

 なお、ブランドUSAは7月15日付で新CEOにフレッド・ディクソン氏(前ニューヨーク市観光会議局社長兼CEO)が就任している。

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