夏の海外旅行、19年の6割 JTB推計 国内も需要に落ち着き

2024.07.15 00:00

 JTBの推計によると、夏休み(7月15日~8月31日)に海外旅行に出かける人は、円安や物価高の影響を受けて、前年同期比1.2%増の175万人と見ている。コロナ禍前の19年同期比では42.2%減とまだ戻りは遅い。業界動向や交通機関各社の動きなどから算出した。

 国内旅行もそれほど振るわず、前年より4.2%少ない6800万人(19年比6.1%減)と見通した。暮らし向きが緩やかに改善する傾向も見られるものの、先行きへの不安に加え、コロナ禍の収束で高まった旅行意欲がある程度落ち着いたと推測している。

 アンケート調査によると、海外旅行の日数は3泊が全体の22.6%を占めて最も多いが、前年より4.0ポイント減。次いで2泊(13.9%)で6.2ポイント減。一方、4泊と5泊はともに13.1%でいずれもシェアが高まるなど長期化の傾向が見られる。

 これに伴い1人当たりの平均旅行費用も上昇し、3.5%増の23万9000円。最も多いのが15万~20万円未満(21.2%)で10.6ポイント増、次に多いのは40万円以上(17.5%)で7.0ポイント増となった。

 行き先は上位から欧州、韓国、東南アジアの順。欧州はパリオリンピックの影響もありそうだ。

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