2024年6月24日 12:00 AM
市場調査会社の英ユーロモニターインターナショナルが世界29カ国で今年1~2月に実施した調査によると、一人旅をすると答えた人の割合は日本が最も高かった。5年間でほぼ倍増しており、コロナ禍を経て一人旅への見方が大きく変化したものと同社は分析している。
休暇で旅行に誰と行くのかとの問いに対し、世界平均では62.3%が「配偶者またはパートナー」と回答し、「1人で行くことが多い」は「その他」を除くと最も回答数が少ない7.2%にとどまった。一方、日本でも配偶者またはパートナーは48.8%と半数近くを占めるものの、1人が多い回答者は19.2%。2位の子供(29.0%)、3位の友達(19.4%)に次ぐ4番目となり、約5人に1人が一人旅をしていることになる。19年は10.4%にとどまっていた(複数回答)。
日本の回答者を男女別に見ると、1人で行くことが多い人は女性が13.5%だったのに対し、男性は24.2%と10ポイント以上高い。世代別では30~44歳で24.6%と全世代の中で最も高かった。
同社は日本で一人旅を好む消費者が増えた理由について、日本では単身世帯が世界平均の2割を大きく上回っていると指摘する。国勢調査に基づく20年の単身世帯の割合は38.0%。同社のデータでも、23年に4割を占めたと推計している。
それに加え、伝統的に集団主義の価値観が強い東アジアでも、コロナ禍を経て個人より社会を優先する考え方に疑問を持つ消費者が増え、自分を大切にするセルフケアの意識が台頭するようになったと分析する。日本でも「ソロ活」という言葉が注目を集めたように、1人で快適に過ごせる環境が日常でも整うなか、一人旅を好む消費者が増えていると見ている。
【あわせて読みたい】クラツー、ひとり旅の商品拡充 客層の変化に対応 30~50代増加[1]
Copyright © TRAVEL JOURNAL, INC. ALL RIGHTS RESERVED.