2023年12月11日 12:00 AM
空き家・空き室などを活用した定額制の全国多拠点生活サービス「ADDress」を運営するアドレスは、創業5周年を迎えた11月30日を機に、コンセプトを従来の多拠点生活サービスから多拠点コミュニティーサービスに大幅にリニューアルした。さらに来春には、日本人の海外旅行需要をターゲットに、アジア・米国・欧州にも宿泊拠点を広げる海外展開を始める予定だ。
リニューアルでは、サービスをより手軽に体験できるよう、月額980円のコミュニティプランを新設した。この会員資格だけでは宿泊はできないが、各物件の管理者などが現地で開催する食事会に参加できる。最も重要なのは人とのつながりと捉え、日帰りで地域の人たちと食事をする場をつくる。
これまで最も安かった、毎月2泊分のチケットが提供される9800円のプランの10分の1の料金で会員の拡大を図る。キャンペーンとして12月末までに入会すると1泊分のチケットをプレゼント。それ以降、ユーザーは6カ月継続するごとに1泊分のチケットがもらえる。
海外展開では、現地在住日本人をネットワーク化してローカル体験を提供するLOCOTABI(ロコタビ)と提携する。日本人が住む家の空き部屋に、日本国内のADDress会員が宿泊できるようにする。現時点では8カ国14地域15拠点での展開が確定している。展開候補エリアは30カ国を数える。
佐別当隆志社長は、日本人のアウトバウンド振興に国としての戦略がまだないと捉えており、民間で取り組むべきとの気概から海外展開に乗り出すこととした。
ADDressは現在、国内で300物件以上を展開。有償会員数は数千人規模。新設したコミュニティプランでは1年以内に1万人の獲得を目指す。
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