2023年11月26日 12:00 AM
十年一昔とはよくいったものです。コスト高の国からコスト安の国への変貌。外国人観光客が激安天国と喜ぶ日本に暮らす私たちは久しぶりの海外旅行で現地の物価高に悲嘆に暮れます。下電ホテルの永山久徳さんが9月11日号視座で「良い不公平を」と訴えました。シンガポール出張時の外国人に優遇措置を取りながら居住者と価格差を付けていた体験を踏まえ、日本でも二重価格を検討すべきと。特集は永山さんの問題提起を受け、日本のインバウンド戦略を進めるうえで二重価格の是非を考えました。
【特集】
*二重価格は是か非か
広がる内外格差と外国人料金
訪日旅行誘致の最大のネックが物価高とされたのは10年前の昔話。いまでは格安の国ニッポンはバジェットトラベラーの天国になりつつある。止まらない円安と低迷する経済は世界と日本の格差を広げるばかりだ。そこで浮上するのは外国人と居住者での差別化価格というアイデア。果たして二重価格は是か非か。
▽割高の国から割安の国へ
▽良い不公平への問題提起
永山久徳(下電ホテルグループ代表)
▽二重価格は是か非か
新津研一(USPジャパン代表取締役/ジャパンショッピングツーリズム協会代表理事)
中村好明(日本インバウンド連合会理事長)
中井治郎(観光社会学者)
論文
*観光の構造的問題とオーバーツーリズムの概念に関する研究【1】
崔載弦(東海大学観光学部准教授)
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