2023年11月6日 12:00 AM
伊藤忠グループのエネクスライフサービスが展開するカースタレンタカーは、新たな事業戦略としてダイナミックプライシング(DP)を導入した。DPはホテルや航空で定着し、高速バスも取り入れつつある。レンタカー業界では予約状況に応じた価格変動はあまり行われてこなかったが、波及し始めた。
同社はフランチャイズで約540店が加盟する。DP採用店舗でシーズンなどに応じて料金を変える。モビリティのDX支援を行うWill Smartが基幹システムの刷新を担った。新システムではきめ細かい価格コントロールが可能となり、需要予測に基づき最適な価格を設定することで収入を最大化する。
高速バス業界にDPを導入した経験を持つ高速バスマーケティング研究所の成定竜一代表が監修した。「需要量が季節や曜日に基づいて波動するレンタカー事業は、ホテルや高速バスなどと同様にDPで収益性向上が期待できる」と話す。実装後は、レンタカー市場の実情に合った予約データ分析や価格決定ロジックの精度向上が課題という。
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