2023年7月24日 12:00 AM
日本オートキャンプ協会によると、22年に1泊以上のオートキャンプを楽しんだ人の年間平均泊数は初めて7泊を超え、過去最高の7.2泊となった。前年は6.2泊だった。回数も初めて5回を超えて5.4回(前年4.9回)となり、過去最高を記録した。大きな要因の1つが平日にキャンプをする人の増加で、50.1%(同45.3%)と半数を超え、平日の利用が多いソロキャンパーは3.5ポイント伸びて16.6%を占めた。
こうした利用者がキャンプ場をたびたび訪れることで、キャンプ場の平均稼働率は前年より0.3ポイント伸び過去最高の20.7%を記録した。オートキャンプは、家族で年に一度出かける特別なレジャーといった従来の位置付けから変化。気が向いた時に家族や仲間同士で、または一人でと、それぞれのスタイルで出かける身近なレジャーになったと協会は分析している。
参加人口は前年より100万人減って650万人になった。これに関して協会は、コロナ禍が明けて移動制限などの規制が解かれ、一般的な観光旅行に行く人が増えたことなどによる相対的な減少と分析。むしろ注目すべきは泊数と回数の増加で、熱心なキャンパーが増えていることの表れだとする。少子高齢化の状況も踏まえると、「参加人口は今後も徐々に減少しながら、オートキャンプそのものはますます盛んになり、日本人のライフスタイルとして定着していくのではないか」(明瀬一裕会長)と推測している。
キャンプ場関係者が挙げた最近の特徴は、回答の多い順にソロキャンパー、女性ソロキャンパー、初心者の増加。また、テントなどキャンプ用品の推定市場規模は5.0%減の948億円で、材料費の高騰で価格が上昇する一方、入門者向けなどが減少した。
【あわせて読みたい】キャンプブームを生かす 市場育成と地域活性化に向けて[1] キャンプ人口23%増、市場に定着 秋・冬も人気に 施設運営へ異業種の参入拡大[2]
Copyright © TRAVEL JOURNAL, INC. ALL RIGHTS RESERVED.