2022年10月3日 12:00 AM
海外旅行の本格的再開への期待が高まるなか、旅行促進には今後の消費の中心層となるZ 世代(1997~2004年生まれ)へのアプローチが鍵を握る。JATA(日本旅行業協会)と若年層の旅行マーケティングに詳しいバリーズが実施した調査で、ミレニアル世代と同様にSNSが有効であることが浮き彫りとなった。ただ、SNSの中でも利用するサービスが異なり、旅の目的や参加形態の好みにも違いが見られる。
調査は7月末、東洋大学国際観光学部の学生440人を対象にアンケートで調べた。この国に旅行してみたいと思うきっかけは、「SNSで紹介されていた」が74.8%と圧倒的多数の1位となり、30%未満にとどまった2位のテレビ、3位のネットメディアに大差をつけた。
なかでも影響力が強いのはミレニアル世代と同様にインスタグラムが88.6%で1位。次いでユーチューブは59.9%、TikTokは26.6%だった。この特徴を受け、調査分析では、同じ企画をさまざまなSNSで発信するのではなく、最適なコンテンツで発信していくことがZ世代へのマーケティングの秘訣になりそうだとしている。
行き先を決めるうえで最も重要とするのは、「自分が本当に行きたい場所であるか」が73.0%で1位。2位の予算(8.9%)を引き離した。ミレニアル世代の旅行目的で上位に挙がる「写真を撮る」はわずか1.1%だった。
次回の海外旅行の予約方法で有力なのはパッケージツアーで、ウェブまたは店舗を合わせ59.6%を占めた。海外旅行に慣れていないZ世代は不安や失敗したくないという思いから、安心感がある旅行会社のパッケージツアーを好む傾向が明らかになった。「自分で飛行機とホテルを別々のサイトで予約する」は38.9%だった。
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