2022年9月26日 12:00 AM
関西、伊丹、神戸の3空港のあり方を議論するため地元自治体らでつくる関西3空港懇談会は、30年ごろをめどに年間発着回数を計50万回に拡大する方針で合意した。19年度実績の約1.4倍の規模で、関西空港の上限引き上げと国内線に限定している神戸空港の国際化で実現する。25年開催の大阪・関西万博や開発が計画されるIR(統合型リゾート)の機を捉え、羽田空港に匹敵する発着能力を備えて首都圏との競争力を確保する。
3空港を運営する関西エアポートの需要予測によると、アジア諸国の経済成長と万博の需要増により、関西空港の25年の総旅客数は18年度比1.3倍の3733万人、発着回数は1.3倍の24.3万回が見込まれる。ただ、発着回数は環境影響評価時の想定23万回を超えてしまうため、重要に十分対応できない見通し。
まずは25年までに関西空港の1時間当たりの発着回数を現在の45回から60回に引き上げ、年間30万回を目指す。これと同時に、関西空港を補完する観点から、神戸空港の国際チャーター便の運用を万博開催時から可能とする。
神戸はその後、30年ごろをめどに国際定期便の乗り入れを開始する。発着回数は1日最大40回。国内線の発着枠は19年に1日80回に拡大されたが、翌年には使い切っており、これを120回に拡大する。
今後、国へ検討を要請し、地域の理解醸成も図る。神戸空港は歴史的経緯に配慮しつつ、関西・伊丹を補完する空港という位置づけを変えずに効果的に活用していく。特に神戸市以西の新規市場の開拓に積極的に取り組み、3空港の需要拡大に貢献することとした。25年までを目標に地元と連携した観光振興策の検討も進める。
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