JATA、ツアーオペレーター品質認証に新評価基準 SDGsの取り組み追加

2022.07.25 00:00

 JATA(日本旅行業協会)はツアーオペレーター品質認証制度(TQJ)の認定・更新基準に新たに持続可能な開発目標(SDGs)への取り組みを加える。23年の実施に向け、年内に評価項目などをまとめる。

 TQJ は安心・安全で良質な訪日旅行の提供を目的に事業者の品質を保証する制度。国も推奨し、4月1日現在44社が認証されている。企業の法令順守・徹底、品質管理・サービス水準、CSRの3つの評価基準を設けており、ここにSDGsを盛り込む。訪日客からサステナブルツーリズムへの期待が高いことを受けた措置。旅行会社の持続可能性について審査する国際認証団体「トラベライフ」などをベンチマークとして、ミニマムスタンダードを策定する。

 JATAはサステナブルツーリズムを多角的に推進する方針で、SDGsアワードも新設する。貧困や健康福祉などに関する社会・人権部門、労働やエネルギー問題などに資する経済・産業部門、地球環境部門、共創部門の4つを設け、優れた取り組みを表彰する。4月から来年3月までの活動が審査対象。日本のなかでもとりわけ旅行業のSDGsへの取り組みは遅れ気味で、会員の主体的な取り組みを後押しする。

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