「運命的幸運で社会的使命」 刀・森岡CEOが観光庁長官とインバウンドサミットで対談

2022.07.11 00:00

森岡CEO(左)と和田長官

 観光はインバウンドからどう儲けるかという話ではない――。MATCHAが7月2日に開催したインバウンドサミット2022で刀の森岡毅代表取締役CEOは観光の意義をこう訴えた。

 「日本の底力」をテーマに観光庁の和田浩一長官と対談。「子供たちが夢をもって大人になるための根幹は豊かさ。人口減で小さくなる国内消費を食い合うだけでは殺伐とした未来になる。いまを生きる1人1人が考えたら多くの人が手を握って同じ課題に取り組めるはず」と述べた。

 森岡CEOは「観光はさまざまな人が誇りをもって生きていくために、その人の特徴を生かせる産業の裾野をもつ」と指摘。「同じ時代に観光業に携わっていることは運命的な幸運であり、大きな社会的な使命を担う」と説いた。

 一方、和田長官は「観光業は範囲が流動化して定義できない状況」としたうえで、「産業として捉えるというより、地域活性化の手段であり、人的交流を通じた地域づくりの方策が観光」と言及。「そういう視点では、いろいろな人が協力して人を呼び、お金を使ってもらう努力をする余地が出てくる」とした。

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