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シンガポール航空、日本路線の復便を加速 入国規制緩和で需要拡大に備え

2022年4月11日 12:00 AM

ケニー・テオ日本支社長

 日本とシンガポール双方の入国規制が緩和されたことを受け、シンガポール航空(SQ)は日本路線の供給量の回復を推し進める。同社はコロナ下でも運休せず減便で路線を維持しており、22年夏期スケジュールの日本/シンガポール・ロサンゼルス間の運航便数は計週33便でコロナ前の週84便に比べ約4割の水準となり、全路線では4月は57%まで上昇する見通し。ケニー・テオ日本支社長は、4月からはコロナ前に近い状況での往来が可能になるため、復便を後押しすると意欲を示している。

 シンガポール政府は4月から入国時の制限措置をすべての国・地域に対して解除し、ワクチン接種完了で隔離なしの入国を可能とした。これに先立つ3月26日にはシンガポールからの日本帰国時も隔離の対象外となった。テオ支社長は今後の需要見通しについて、「ビジネス需要は一部がオンラインに代替される一方で、渡航を必要とする新たな需要も生まれている。レジャーは抑制されてきた反動によるペントアップ需要も見込まれる」と語る。

 日本路線では商用や留学の訪日市場が動き出している。一方、シンガポールへの旅行需要については、規制緩和を知らない人がまだ多く、予約状況に変化が表れるまでには至っていないようだ。ただ、「かなりの数の問い合わせがあり、潜在需要の表れ」と見ている。