シンガポール航空、デジタルラボ立ち上げ 航空のDX推進 大学と連携

2022.02.07 00:00

 シンガポール航空(SQ)はシンガポール国立大学(NUS)と協力し、航空のDX(デジタルトランスフォーメーション)を加速することを目的とした研究所を立ち上げた。大学を拠点とするこのラボは、旅行者を中心とするデジタルサービス、収益管理、空の旅の安全性、組織の有効性における最先端ソリューションを開発するための研究施設と評されている。

 同大学は、「人工知能(AI)、機械学習、データサイエンス、オペレーションの調査・分析、最適化、睡眠研究、産業設計にわたる当学の技術と専門知識を活用する。この研究から開発された革新的なテクノロジーは、シンガポールの航空セクターのデジタル変革を加速させながら、世界中の乗客の空の旅を再定義する」と述べている。

 4つの分野に取り組む。航空券の最適な価格帯を設計し、座席の在庫管理の新たな手法などが含まれる。AR(拡張現実)とVR(仮想現実)、および視線追跡と飛行後のレビュー技術を使用し、パイロットと乗務員のトレーニングプログラムを開発する。乗客の体験を改善することも大きな焦点で、快適性を高め新しい製品やサービスを生みだすための「実環境シミュレーター」が開発されている。


この記事は米フォーカスライト運営のニュースサイト「フォーカスワイヤー」を基にフォーカスライトの牛場春夫日本代表が執筆したものです。参考記事(英文)はこちら。
「SINGAPORE AIRLINES CREATES LAB FOR DIGITAL PUSH」