旅行の新興企業投資額、440億ドル予測 前年上回るペースで増加

2021.09.20 00:00

 ルフトハンザ・イノベーション・ハブは地上輸送、航空、ホスピタリティー、高度なテクノロジー、旅行中の支援・検索、インスピレーション・予約の6つの分野に及ぶ2800社のスタートアップを調査した。それによると、21年の旅行および地上輸送のスタートアップの数はこれまでのところ前年を5%上回って増えている。旅行は新型コロナウイルスの影響を大きく受けたにもかかわらず成長し続けており、20年の投資額は前年比14%減の230億ドルだったが、今年は約440億ドルに回復すると予想している。

 驚くのは、6分野のうち唯一、資金のシェアが拡大したのが航空だったことだ。エアタクシー、オンデマンド航空、宇宙旅行のスタートアップが含まれ、20年の旅行スタートアップへの投資の半数以上に相当する額が投じられた。昨年は電気自動車の新興企業も資金調達の勝ち組となった。一方、配車サービスや旅行インスピレーションの起業家は苦戦した。

 レポートでは、旅行業界は効率性向上にテクノロジーを多用するため、テクノロジー重視の新興企業が今後成長すると予想する。加えて、多様な輸送モードに接続するソフトウェア会社や、APIと分析技術を使ってプラットフォームでの予約を支援するスタートアップが先導するとみている。


この記事は米フォーカスライト運営のニュースサイト「フォーカスワイヤー」を基にフォーカスライトの牛場春夫日本代表が執筆したものです。参考記事(英文)はこちら。
「TRAVEL STARTUP INVESTMENT TO HIT $44B IN 2021」

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