2021年3月8日 12:00 AM
TUIグループの今夏の予約はすでに280万人に上っている。19年夏に比べ44%減だが、今年1月の1日当たり予約は昨年12月から70%増加。予約のピークをこれから迎えるため、同社は今夏に正常に戻ることを期待している。
21年第1四半期(20年10~12月)に18億ユーロを調達しており、これが夏への橋渡しとなる。2月3日現在の現金とその他現金同等物は20億ユーロ強。同四半期の営業収益は前年同期比88%減の4億6800万ユーロで、最終損益は8億1300万ユーロの赤字に転落した。
再編プログラムは順調に進んでおり、23年末までに年間4億ユーロのコスト削減をもたらす見込み。今年の削減額は約2億5000万ユーロの予測。30%のコスト削減と8000人の雇用削減計画のうち、すでに5000人を削減した。現地発着ツアー&アクティビティーのプラットフォームを運営するTUIミューズメントでは、デジタル化を広く推進し、フルタイムの従業員を25%削減した。
セバスチャン・エベル最高財務責任者は、「店舗を閉鎖したことで、全市場でオンラインの直接流通が大幅に増加した。オーガニックのトラフィックの割合も大幅に増えた。コロナ危機後もある程度持続すると予想され、将来の流通コストは大幅に低下する可能性がある」とコメント。第3四半期ごろに予約が正常化し始めるとみている。
この記事は米フォーカスライト運営のニュースサイト「フォーカスワイヤー」を基にフォーカスライトの牛場春夫日本代表が執筆したものです。参考記事(英文)はこちら。
「TUI continues cost-saving program, looks to summer recovery」[1]
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