航空業界の21年トレンド、合併と予約間際化対応 ダイヤ短縮も
2021.01.25 00:00
新型コロナウイルスによる航空会社への影響は壊滅的で、20年に約40社が破産した。航空データ企業のシリウムが新たに発表した報告書によると、昨年の数カ月で過去21年間の成長が一掃され、世界の旅客航空会社のトラフィックが1999年レベルに逆戻りした。中国など一部の目的地は国内では回復の兆しを見せているが、感謝祭のピーク期間中の米国のフライトは前年同期比で36%減少した。
2021年に展開される可能性のあるトレンドの1つは航空会社の統合だ。報告書では、中規模の航空会社間の合併は、大手による小規模航空会社の買収と同様、アジア太平洋地域で多く生じると指摘している。
もう1つは、需要を予測するため、より新しく迅速な方法を模索する動きだ。コロナ禍により予約の期間が短くなり、20年第4四半期の予約の40%は間際予約だった。航空会社は過去のデータに基づいて需要を予測できず、検索データやソーシャルメディアを通じたアクティビティーなど、他のソースを利用して予測を補完し、価格設定を考案している。
これに伴い、フライトの運航計画も6~8カ月から6~8週間に見直される可能性がある。いずれにしろ、航空会社は運用の柔軟性を高めるため、テクノロジーに依存する必要性が高まっている。
この記事は米フォーカスライト運営のニュースサイト「フォーカスワイヤー」を基にフォーカスライトの牛場春夫日本代表が執筆したものです。参考記事(英文)はこちら。
「Airlines need new data sources to predict demand and gain flexibility」
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