2021年1月11日 12:00 AM
熊本県の地域連携DMOであるくまもとDMCは4月から、少人数のガイドツアーを開始する。プライベートツアーサービスを手掛けるotomo(オトモ)と組み、地元在住のガイド人材の育成とコンテンツ開発に乗り出した。コロナ禍で旅行が個人化・小規模化する流れを捉え、大型ツアーでは注目されてこなかったエリアや切り口に焦点を当てて旅行者を誘致し、リピーターに育てる。地場の旅行会社でつくる熊本県旅行業協同組合とも連携し、MICEなどのポストツアーとして提案する流れもつくる。
プロジェクトを担うくまもとDMCの外山由惠CMOは、「地元ガイドだからこそ立ち入れる場所や地域の暮らしぶりが垣間見えるエリアがある。地域のブランドを地元の熱意ある人材がつくっていく機運を高めたい」と話す。otomoはコンテンツ開発からプラン造成、ガイド育成まで一気通貫で行うビジネスモデル。外山CMOは「ガイド育成とコンテンツ開発がばらばらに行われ、それぞれ実施して終わりというのが全国の地域共通の課題」と捉えており、目指す方向性と合致した。稼働していないガイドの受け皿にもなる。
1月下旬から、熊本と周辺地域でガイドとして活動する意欲がある人を対象に講座を開催する。サービスの受け付け体制では、申し込み窓口として公式サイトに専用ページを設け、otomoのシステムと連携させる。ホテルには、QRコードを記したチラシをフロントに配置するなど協力を呼びかける。
少人数ツアーの基盤整備に乗り出す地域は広がりつつある。せとうちDMOはotomoと資本・業務提携し、瀬戸内7県でガイド講座を実施しているほか、神戸観光局がモデル地域として実施体制を整えている。
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