ピースツーリズム普及へ広島で研修旅行 JATA・ANTA支部、新たな切り口に

2020.12.21 00:00

広島市をはじめ近隣都市の平和関連施設を視察した

 JATA(日本旅行業協会)中四国支部と全国旅行業協会(ANTA)広島県支部は広島市の協力の下、ピースツーリズムをテーマとしたモニター研修旅行を11月27日に実施した。平和に関する広島の観光素材を知ってもらい、新たな着地型商品の造成や誘客につなげることを目的に初めて企画。県内の会員旅行会社ら45人が参加した。

 原爆ドームや平和記念資料館など、市内の主要な平和関連施設のほか、竹原市大久野島の毒ガス資料館や呉市の大和ミュージアムといった近隣都市の施設を組み込んだ。密を避けるため、移動には貸切バスを利用した。

 新型コロナウイルスの影響で遠方への旅行を控える動きがあることを踏まえ、身近な旅行を促進する新たな切り口を訴求しようと企画した。JATA中四国支部の高田義治事務局長は、「中四国には平和関連素材が多く、継続して取り組みたい。安全性を確保しながら効率的に巡れる移動手段として貸切バスの利用底上げにもつながる」と話す。広島のピースツーリズムに関するサイト(peace-tourism.com)も開設しており、周知と機運醸成を図る考えだ。

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