エアビーアンドビー上場、業界から賛辞相次ぐ「OTAよりはるかに優れる」
2020.12.14 00:00
エアビーアンドビーは11月16日、米ナスダック市場に上場する方針を明らかにし、日本の目論見書に当たるS1を米証券取引委員会に提出した。同社の新規株式公開(IPO)は何を意味するのか。旅行業界の識者に聞いた。
ワイルドビーストのジャレッド・アルステア共同創業者は、「エアビーのIPOはわれわれがすでに認識していたことの多くを裏付けている」と話す。たとえば、強力なブランドの構築はオーガニック検索を拡大するうえで重要だが、目論見書によると、エアビーでは、20年はこれまでのところ全トラフィックの約91%をオーガニック検索が占めているという。「当初からパフォーマンスマーケティングではなくブランド構築に投資し、他のOTA よりはるかに優れている」(同)
エアDNA のトム・ケイトン共同創業者は、「ドライブ旅行や地方といった旅行のメガトレンドを考えると、ホームシェアは成功の道筋ができている。さらに資本市場は特にハイテク株に対して信じがたいほどの回復力を示しており、エアビーが適切に販売すれば“勝者株”に入ることができる」とする。
VR スケジューラーのジル・メイソンCEO は、「エアビーの成功とIPO は、現在の世代が一般的な経験よりもローカルの文化や味、環境をより大事にすることを証明した。バケーションレンタルはコロナ禍で唯一収益性の高い旅行分野で、同社は第3四半期に収益を上げており、新興企業に大きな可能性を示している」と述べた。
この記事は米フォーカスライト運営のニュースサイト「フォーカスワイヤー」を基にフォーカスライトの牛場春夫日本代表が執筆したものです。参考記事(英文)はこちら。
「”Perfect timing” – Travel industry reacts to Airbnb’s IPO filing」
【あわせて読みたい】エアビーアンドビー、IPOへ登録書類提出 エアビーアンドビー、コロナ禍は「追い風」
カテゴリ#観光・旅行業経営#新着記事
キーワード#OTA#新着記事
キーワード#エアビーアンドビー#新着記事
週刊トラベルジャーナル最新号
アクセスランキング
Ranking
-
福岡周遊バスツアー、統一ブランドで一挙展開 DCキャンペーンの目玉
-
DMO制度のこれから 課題多き地域の司令塔づくり
-
戦略修正で旅行成約率20%に 海外旅行の「こころから」 行き場のない消費者に対応
-
沖縄ツーリスト、最高益の16億円確保 スリム化やDX強化で収益性改善
-
訪日客の農泊促進へ重点28地域 農水省、受け入れ体制整備を優先支援
-
クラツー、新たな市場獲得へ短時間ツアー 訪日客も視野
-
百貨店の免税売上高、1月は約400億円 消耗品の伸び顕著
-
JTB、旅館再生ファンドに出資 宿泊施設の成長促し、地域を面的支援
-
持続可能な観光地、箱根が部門別世界1位 車椅子の旅に高評価 日本から2年連続トップ
-
羽田空港で能登の復興支援 自販機で寄付可能に