国交省、8港で寄港地観光の基盤整備 国際クルーズ再開に備え

2020.12.07 00:00

 国土交通省は国際クルーズの再開に向けて受け入れ環境を整備するため、寄港地観光の拡充に取り組む港湾を支援する。公募を経て、このほど対象を小樽、青森、茨城、神戸、舞鶴、唐津、熊本、八代の8港湾8事業に決定した。上質で多様なツアーメニューの造成や地方発着モデルクルーズの実施、客船の大型化に対応するための航行の安全性の検証などが支援対象で、調査や企画・開発・宣伝にかかる経費の50%を上限に予算の範囲内で補助する。

 たとえば、舞鶴港では、京都府が第2ふ頭の航行安全調査を行うほか、京都舞鶴港振興会がコロナ禍に配慮した寄港地ツアーを造成する。唐津港はコト体験のランドマーク事業に取り組む。

 国内クルーズは船社や港湾の感染防止ガイドラインを策定し、11月から再開したものの、日本発着クルーズなど海外に寄港する国際クルーズは策定に至っていない。各国の入国規制に左右されるためで、国交省は20年度中の策定を目指している。再開までの時間を使って受け入れ環境を充実させ、再開に備える。

【あわせて読みたい】国内クルーズ再開、まず短期から クルーズの未来を描く 回復の道筋と変化への備え JTB、クルーズ旅行再興へ始動

関連キーワード