2020年11月30日 12:00 AM
エアアジア・ジャパンは11月17日、東京地方裁判所に自己破産申請を行い、同日に保全管理命令を受けた。帝国データバンク(TDB)によると、負債は約217億円。搭乗率が伸び悩むなど厳しい経営状態にあるなか、新型コロナウイルスの感染拡大による運航見合わせが打撃となった。国内の航空業界におけるコロナ関連倒産はこれが初めてとなる。
マレーシアに本社を置くエアアジアにとって、日本市場からの撤退は2度目となる。日本でのローコストキャリア(LCC)事業を目的に全日空との合弁事業で12年に初参入したものの、わずか1年で撤退。その後、14年に楽天などをパートナーとして現在の会社を設立した。15年に中部空港を拠点に新千歳線に就航し、19年には台北線や仙台線を開設するなど、路線の拡大を図っていた。しかし、外注費などコスト負担が重く赤字決算を強いられていた模様だ。
コロナ禍では、4月以降、全便を運休。8月には、就航を延期していた中部/福岡線をはじめ、他の路線も再開したものの、搭乗率が低迷し、10月から全便の運休を決定した。12月5日付で全路線を廃止する。
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