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日本のキャンプ人口は7年連続増 ビギナーや1人参加が拡大、世代交代の兆しも

2020年8月3日 12:00 AM

 日本オートキャンプ協会によると、19年に1泊以上のオートキャンプに参加した人は前年を1.2%上回る860万人に上った。7年連続で過去最高を更新している。お盆に台風の影響を受けたキャンプ場があったものの、ゴールデンウイークの10連休に加え、秋・冬のキャンプ需要が高まるなど、年間を 通じて堅調に推移した。

 調査は19年8~10月に全国18歳以上のオートキャンプ場利用者を対象に行い、1856件の回答を得た。年齢を見ると、これまで市場を牽引してきた団塊ジュニア世代の40代は38.0%で最大マーケットであることに変わりはないが、前年に比べ1.9ポイント低下した。これに対し、30代は2.0ポイント増の31.3%にシェアを拡大。同協会は、団塊ジュニア世代が45~48歳と子育て卒業期を迎えており、「今後は30代の広がりが期待される」と見ている。

 志向変化を見ると、前年よりも近い場所で楽しむ傾向があり、キャンプ場までの移動時間は平均3時間と12分短縮した。一方、平均キャンプ回数は0.7回増加し、4.4回となった。また、キャンプ歴1年という人は全体の22.6%を占め、ビギナーが拡大傾向にある。

  併せて実施したキャンプ場の調査では、1人参加のソロキャンパーや平日利用者が増加したこともわかった。稼働率は、平日の底上げを背景に15年以降上昇を続けている。

  オートキャンプはもともと、高度経済成長から低成長に移るにつれ、自然の中で家族とゆっくり過ごしたいという需要から生まれた。明瀬一裕会長はウィズコロナ時代のオートキャンプについて、「コロナ禍で“7割経済”といわれるなか、新たにゆとりが生まれ、オートキャンプは今までと違うステージに入る」との見通しを示した。

【あわせて読みたい】キャンプブームを生かす 市場育成と地域活性化に向けて[1] キャンプ人口3割減止まりと健闘[2]

Endnotes:
  1. キャンプブームを生かす 市場育成と地域活性化に向けて: https://www.tjnet.co.jp/2021/09/27/%e3%82%ad%e3%83%a3%e3%83%b3%e3%83%97%e3%83%96%e3%83%bc%e3%83%a0%e3%82%92%e7%94%9f%e3%81%8b%e3%81%99%e3%80%80%e5%b8%82%e5%a0%b4%e8%82%b2%e6%88%90%e3%81%a8%e5%9c%b0%e5%9f%9f%e6%b4%bb%e6%80%a7%e5%8c%96/
  2. キャンプ人口3割減止まりと健闘: https://www.tjnet.co.jp/2021/07/26/%e3%82%ad%e3%83%a3%e3%83%b3%e3%83%97%e4%ba%ba%e5%8f%a33%e5%89%b2%e6%b8%9b%e6%ad%a2%e3%81%be%e3%82%8a%e3%81%a8%e5%81%a5%e9%97%98%e3%80%80%e5%88%9d%e5%bf%83%e8%80%85%e5%a2%97%e5%8a%a0%e3%80%8020/