旅行者に新たなエチケット呼びかけ 業界団体が作成、感染防止と経済活動を両立
2020.06.29 00:00
交通機関や宿泊・観光施設など旅行関係の業界団体で構成する旅行連絡会は6月19日、旅行者向けの「旅のエチケット」を公表した。国土交通省と観光庁の協力の下、旅行者視点で感染防止のための留意点をまとめた。県外移動の自粛が解除されたのに伴い、官民が連携して旅行者への普及・啓発に努め、感染防止と経済活動維持の両立を目指す。
留意事項は、旅行時における感染防止のための基本的事項に加え、移動、食事、宿泊、観光施設、ショッピングと旅行の各場面ごとに設定した。楽しい旅行を想定できるよう、川柳や俳句で使われる五・七・五の言葉の組み合わせを用いた。押しつけがましくならないよう表現にも配慮した。全39種類を用意し、一部はイラスト付きで紹介。リーフレットを作成した。
たとえば、基本的項目の「マスク着け、私も安心、周りも安心」や「旅ゆけば、何はともあれ、手洗い・消毒」では、マスク着用や手洗い・消毒を促す。移動では「楽しくも、車内のおしゃべり控えめに」、ショッピングでは「おみやげは、あれこれ触らず目で選ぼう」などと呼び掛けている。
JATA(日本旅行業協会)は同日に開いた会見で、新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針により、県外の人の呼び込みが徐々に実施される点に触れ、受け入れ側である自治体がガイドラインを順守しながらの訪問に期待を寄せているなどと説明。観光振興のためには、旅行者の協力を得た新しい旅のエチケットの浸透が重要との考えを示した。
今後、旅行連絡会の加入団体はそれぞれのホームページへの掲載、ポスター掲示、チラシ配布を行うことで、旅行者への周知を図る。
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