MICE開催都市にSDGsの波 日本コンベンションサービスが評価指数導入へ
2020.06.22 00:00
会議運営専門会社(PCO)の日本コンベンションサービスは、都市の持続可能性を評価するGDSインデックスと戦略的連携協定を結んだ。国連の持続可能な開発目標(SDGs)への取り組みが広がりを見せるなか、MICEでも重要性が増している。開催地の決定要因としてグローバルスタンダードになる流れを見据え、国内での普及を目指す。
15年に発足したGDSインデックスは、ICCA(国際会議協会)やイベント運営大手のMCIグループ、IMEXエキシビションらが共同で運営する。都市の持続可能性を観光・イベントの視点で評価する唯一の指数とされ、欧州を中心に世界65都市が参加。日本では京都と札幌が名を連ねる。評価対象は社会発展度のほか、環境と都市運営の実績、さらにはサプライヤーの持続可能な取り組みも含めた4分野・計70項目。達成度を踏まえ、毎年検証を重ねて持続的な活動を促すのが特徴だ。
連携協定には、MCIとの合弁会社MCI-JCSジャパンも加わっており、プログラムの日本語化やローカライズ、都市への働きかけ、コンサルティングを行う。青山ヱリカプロジェクトマネジャーは、「すべてのステークホルダーが都市の発展へ向かうことが指標の狙い」と語る。その都市ならではの強みを生かしたサステナビリティーを目指す提案も視野に入れており、二人三脚で取り組む構えだ。
都市力が高まれば、国際会議の誘致拡大につながり、同社の事業拡大も見込める。一方のGDSインデックス側は、欧州以外の地域での認知度向上と普及に期待する。まずは観光庁選定のグローバルMICE都市に働きかけ、段階的に対象を拡大していく計画だ。
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