TAT、観光業に衛生安全基準 官民共同で需要回復を加速
2020.05.04 00:00
タイ国政府観光庁(TAT)は4月20日、「アメージング・タイランド・セーフティー&ヘルス・アドミニストレーション(SHA)」という名の下、新たな衛生安全基準を観光業に導入すると発表した。新型コロナウイルスの流行による観光業への影響の緩和と終息後の需要回復を加速させることが目的。
官民が一体となり、公衆衛生の新たなスタンダードを設けることで、観光業界の質的水準を高める。現在、保健省や観光・スポーツ省をはじめ、小売事業者やホテル、レストラン、スパ、ウエルネスなどの民間団体と協力し、SHAの認証基準や申請方法など、詳細について協議を進めている。観光関連事業者が認証を得るためには、保健省の疾病管理局が定めるコロナウイルス管理ガイドラインに厳密に従うことが求められる見通しだ。宿泊施設や土産物店、飲食店などの消毒を徹底することや、公共のバスや航空会社など輸送機関の清潔さなどを保つことに加え、地域の文化を維持し、地域社会と観光客の交流を促進することも重要な評価基準としている。
新型コロナウイルス感染拡大の影響が全世界で広がるなか、タイ国際航空(TG)は5月末まで全便の運休を決めている。各国からの入国制限も講じられたままで、観光業への影響は続いている。一方、ローコストキャリア(LCC)であるタイ・エアアジアやタイ・ライオン航空は、5月1日から乗客同士の距離を保つなどの措置をしたうえで、一部の国内線の運航を開始するといった動きも見られる。
今後、再開の動きに合わせ、SHA認証プロジェクトを展開する。認証を得た施設やサービスのマーケティングやプロモーションも併せて実施していく予定としている。
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