2020年4月6日 12:00 AM
JR北海道は旅行商品や航空券・宿泊券の販売拠点であるツインクルプラザ(JR旅行センター)の閉鎖を決めた。オンライン販売への急速な移行や直販化が進み、旅行店舗の利用が減少しており、収支改善が難しいと判断した。現在運営する7店舗のうち、法人営業を行う支店を除いて順次閉鎖し、オンライン販売に完全移行する。
ツインクルプラザは同社が創業した1987年に運営を開始した。旅行事業の拡大とともに、道内のほか、仙台や東京、横浜、大阪に広げ、98~2002年には最大の計27店舗を展開していた。だが、事業環境の変化に伴い、15年度から店舗見直しに着手。道内13拠点と東京・大阪・仙台を閉鎖し、18年度には計98カ所の駅窓口での旅行販売を取りやめた。
昨年は自前での商品企画・造成からも撤退し、びゅうトラベルサービスに移管するとともに、他社商品の受託販売に特化していた。10年度に174億円を計上した旅行取扱額は19年度に55億円まで縮小する見通し。閉店対象の6店舗で計約2.6億円の赤字を予想している。
現行の店舗は法人旅行札幌支店のみ営業を継続し、その他については21年2月までに5店舗、22年2月までにJR札幌駅にある1店舗を閉鎖する。コールセンターでの販売も修了する。
今後は、北海道の旅行素材を取り入れた商品の企画から実施、販売までびゅうトラベルが担い、販売箇所はJR 東日本のウェブサイトに一本化する。ただ、JR北海道は社員をびゅうトラベルに出向させて企画に関わるという。
JRの旅行店舗をめぐっては、JR東日本も22年までにびゅうプラザ全店舗の閉鎖を決めている。駅を軸とした旅行販売のあり方が大きく変化している。
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