派遣添乗員救済へ無利子貸し付け TCSAが1口5万円で4口まで

2020.03.30 00:00

 日本添乗サービス協会(TCSA)は3月19日に通常総会を開き、新型コロナウイルスの感染拡大により大きな影響を受けている添乗員派遣事業の救済策を発表した。共済会加入の個人を対象に、1口5万円で4口まで2年間無利子で貸し付ける。

 3年以上の勤務経験などを条件とし、所属する会員企業が保証することで利用できる。過去に重症急性呼吸器症候群(SARS)と東日本大震災で実施しているが、以前より申し込みのペースは早いという。

 会員各社に対しては、厚生労働省の雇用調整助成金などについての相談に応じている。雇用保険の加入の有無や雇用形態などによって申請可否が変わるためで、各社からは条件緩和の働きかけなどの要望があるという。三橋滋子会長は、「優秀な添乗員は数年で育たない」とし、添乗員の雇用維持の重要性を強調した。

 今年度の事業では、インバウンドスタッフ検定を業界検定制度として実施する。もともと国家検定の認定を目指していたが、実現に時間がかかるため、独自の検定制度とする方針。