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19年の旅券発行数4.4%増 若年層が牽引、保有率は23%

2020年3月2日 12:00 AM

 外務省の旅券統計によると、19年に国内で発行された一般旅券数は前年比4.4%憎の436万5290冊だった。5年連続のプラスだが、増加率は1.2ポイント低下した。性・年代別では30〜40代と60代の男性を除き前年を上回った。海外旅行者数が5.9%増えたことが押し上げ要因。保有率を示す有効旅券数は2948万2840冊で、日本人の人口に占める割合は0.1ポイント減の23.4%と依然として低い傾向が続いている。

  発行数を過去10年の推移で見ると、10年は400万冊を突破していたが、13~15年は円安や海外情勢不安により300万冊台前半まで落ち込んだ。16〜17年は300万冊台後半で推移し、18年に400万冊台に復帰。19年は10年を上回った。性別では、女性が5.6%増の233万7727冊となり、男性(3.0%増・202万7563冊)を伸び率・実数ともに上回った。この傾向はここ数年続いている。全体に占める割合は0.7ポイント伸び、53.6%に上昇した。

 年代別で最も伸びたのは、70代で13.0%増。次いで19歳以下が6.9%増、80歳以上が6.7%増と続く。シニア層の増加率は人口推移と比例する面がある。一方で1.2%増と伸び悩んだのが30代で、男性が1.6%減少したことが響いた。

 増加冊数で見た場合には、19歳以下の男性が3万4643冊とトップ。19歳以下の女性が2万9766冊、50代女性2万2814冊、40代 女 性2万859冊 と 続 き、若年層や女性層で目立った。


 都道府県別では、福島を除く46都道府県で増加した。12.1%増の愛媛県が最大で唯一の2桁成長で、岩手(9.1%増)、岡山・北海道(7.0%増)と続く。旅券種別ごとの発券数は、10年が4.3%増加したが、全体に占める割合は58.6%とほぼ横ばいだった。