2020年1月27日 12:00 AM
旅行を取り巻く今後の10年の変化を予測する。その1つが世代交代だ。OKブーマー(若者が団塊世代を揶揄する言葉)は行き過ぎとしても、世代間のギャップが拡大する。2010年以降に生まれたミレニアル世代の子供のα世代は、完全デジタルで#YOLO(You only live once=人生は一度きり)の考え方を持つ。10年後に20歳になるこの世代は、滞在場所から食事場所まで完全にパーソナライズされた自分自身の旅行を楽しむだろう。
働き方も変化する。より柔軟な労働環境が整備され、法人旅行は出張者のニーズに沿った人間味のある規則に見直されるだろう。
宿泊施設はブリージャーやヘルスケア旅行などに適応して多様化する。バケーションレンタルのVrboでは、ボートハウスやヨット、RV車、豪華キャラバンなどの需要が20%も増加している。
自動車旅行へのシフトも予想される。ステイケーションが一時流行したが、最近は地元近郊のバケーションレンタル予約が増加している。道路や自動車のテクノロジーの改善に加え、地球温暖化への意識の高まりも手伝って、航空便利用から自動車旅行へのシフトが促進される。
次に空港でのエクスペリエンス改革が挙げられる。より安い運賃を好み、保安検査の時間短縮などを求める旅行者は、自宅から離れた空港まで自動車で行くことをいとわない。空港はこうした旅行者を誘引するために路線網や駐車場、ローカルフード、ショッピングなどを充実させる。空港が目的地となり、旅行者はアドオンのパーソナルなエクスペリエンスの購入が可能なる。
※トラベル・パートナーズ・グループのアビジット・パル研究部長の寄稿
この記事は米フォーカスライト運営のニュースサイト「フォーカスワイヤー」を基にフォーカスライトの牛場春夫日本代表が執筆したものです。参考記事(英文)はこちら。
「The next decade of change in the travel industry」[1]
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