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日本人の海外旅行、初の2000万人超 訪日客は3190万人に

2020年1月27日 12:00 AM

  日本政府観光局 (JNTO)が発表した19年の日本人出国者数は前年比5.9%増の2008万600人となり、2000万人を初めて突破した。政府目標より1年早く、旅行業界の長年の悲願がようやく達成された形となる。一方、訪日外国人は2.2%増の3188万2100人と過去最高を更新したが、近年まれに見る低成長。韓国が主要20市場の中で唯一マイナスとなったほか、台湾・香港の伸び悩みなど、今年の目標である4000万人へ大きな課題を残した。

 出国者は12年に1849万人とそれまでの最多を記録して以降、減少が続き、15年には1621万人まで落ち込んだ。その後、訪日客の急増に伴う航空座席供給量の拡大や若年女性の出国率上昇などが追い風となり、18年に1895万人に到達。19年はこれをさらに更新した。

 月別に見ると、11月を除くすべての月でプラス成長だった。2月が10.2%増となり、4月は10連休となったゴールデンウイーク(GW)の効果で22.8%の伸びを示した。後半は、韓国と香港が10~11月に2桁減を喫したが、通年で見れば韓国は1~11月で18.8%増の301万人と好調だった。

 国別で見ると、市場規模の大きい台湾やタイ、ハワイが堅調に推移したほか、近年低調だったグアムが11月までで21.6%増の68万人と復調した。

 訪日客は、中国に次いで市場規模第2位の韓国が25.9%減の558万人となったことが低成長の要因。過去最高を記録した台湾と香港も成長率2~3%台と鈍化は否めない。一方、中国は14.5%増と堅調に推移し、959万人に数を伸ばした。また、政府の集中プロモーションやラグビーW杯効果もあり、英国27.0%増、米国12.9%増などと欧米豪が躍進した。