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ラグビーW杯の観戦者消費2.4倍、平均13泊で39万円支出 

2020年1月20日 12:00 AM

 ラグビー・ワールドカップ(W杯)日本大会における観光庁の消費動向調査によると、観戦者1人当たりの消費額は非観戦者の15万9000円に対し、2.4倍の38万5000円だった。

 スポーツ観戦費が高かったことに加えて、滞在日数が長く、宿泊や飲食などの各費目でも高い傾向が見られた。富裕層の訪日のほか消費が喚起されたとみられ、ラグビーW杯効果をあらためて裏付けた形となる。

 開催期間中の10月10日~11月5日、国内主要6空港で聞き取り調査を実施し、4409人から回答を得た。最も消費額が大きかったのはフランスで、非観戦者の20万2000万円に対し47万6000円となった。このほか、豪州が23万2000円に対し40万8000円、英国が23万2000円に対し38万6000円、米国が19万7000円に対し32万8000円だった。

 平均泊数が8.2泊に対して13.3泊と長いこともあり、各費目でも観戦をしない旅行者より消費額が高い傾向にあった。特に宿泊は4万9000円に対し13万2000円、飲食は3万4000円に対し9万2000円。ビールなどを飲みながら観戦することを想定した酒類に絞った買い物代は、1000円に対して1万5000円だった。また、1泊当たりの全支出を見ても、1万9500円に対して2万9000円となった。特に宿泊費は6000円に対し1万円と高かった。

 旅行データ分析のアダラがフライト検索・予約データに基づいて行った調査では、航空券代から富裕層が多く訪れたことがうかがえる。欧州が257ドル、豪州・ニュージーランド176ドル、カナダやアルゼンチンなどその他の国148ドルで、特に欧州が抜きんでている。キャビンクラス別で見ても、欧州はビジネス・ファーストクラスの利用が40.1%を占めた。