和歌山県、水を切り口に新たな観光資源発掘
2019.11.25 00:00
和歌山県と県観光連盟は、水をテーマとした観光誘致策を進めている。16年7月から継続するキャンペーン。水という意外性のある切り口や多面的な魅力の発信が功を奏しており、県はこれまでスポットが当たってこなかった地域や観光資源の認知度が上がっているとみている。
キャンペーンの主要な取り組みである7つのテーマは、エリアごとに分類せず、ストーリーや興味に沿って設定したのが特徴だ。橋杭岩などといった水の絶景を集めた「見る」、水を生み出している湯川渓谷や百間山渓谷などの「創る」がその一例。「水を活かす」では、熊野川の伏流水を使った蔵元、紀の川の水を使ったパイル織物などを紹介。「聖なる水」では、世界遺産の高野山と熊野参詣道について、信仰が結びついた水という切り口から紹介しており、新たな魅力を提示している。
県観光振興課は、「メディア露出が増えており、これまで集客に苦戦していた古座川町、北山村、串本町にも観光客が訪れるようになった」とし、キャンペーンを継続する方針。今後は、水に触れ合う体験メニューの増加を支援していくほか、周遊ルートの看板も整備する。
10月にはキャンペーンのアンバサダーを務めるネイチャーフォトグラファーの内山りゅう氏も参加して都内でシンポジウムを開催した。公式ウェブサイトでは、トップページで水の国を大々的に打ち出している。
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