2019年11月15日 8:00 AM
20カ国・地域(G20)観光大臣会合が10月25~26日に北海道倶知安町で開かれ、観光がSDGs(持続可能な開発目標)に貢献することを推進する「北海道倶知安宣言」を採択した。訪問者と地域社会にとって恩恵のある観光マネジメントや、持続可能な観光を促進するためのイノベーションとデジタル化の推進が盛り込まれた。G20の観光大臣会合は初めてで、赤羽一嘉国土交通相が議長を務めた。G20各国代表のほか、招待国や世界観光機関(UNWTO)の代表が参加した。
宣言では、観光が間接的・誘発的な影響も含めるとG20で世界GDPの10.4%を占め、自然環境や雇用などさまざまな影響を及ぼす可能性があると指摘。そうした認識に基づき、観光で得た利益を自然保護や地元経済の活性化につなげていく責任ある観光や、女性や若者など質の高い雇用創出・人材育成を推進することとした。市場データの活用などで移動の利便性を向上させ、訪問客のマネジメントを促進するとともに、中小企業の発展を支援するためデジタル化を最大限活用することとした。
宣言の附属書として、防災力強化などの観光の強靭性向上と、観光分野における女性活躍推進の2つの行動計画も採択された。
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