JTB・シートリップなどが日中ツーリズムビジネス協会設立

2019.10.21 01:00

昨年12月に初めて開かれた日中ツーリズムサミット。日中の経営者ら200人が参加した

 JTBやシートリップなど日中の旅行会社など5社は、両国企業による連携強化やイノベーション加速を目的に、日中ツーリズムビジネス協会を設立した。

 訪日旅行を主に扱う事業者の参画を促す。訪日市場1位の中国市場は堅調に拡大しているが、両国企業の連携に関しては商慣習の違いなどが大きな壁となっている。協会では、商談会やセミナーなど交流機会を積極的に設けることで連携を図る。

 17年12月に発足した前身の日中ツーリズム企業家倶楽部は中国企業が主に参加していたが、協会では日本企業の参画を促進するとともに事業の拡大を目指す。日本テーマ型旅行予約サイトを運営するENtrance(エントランス)の王璇 代表取締役が代表理事を務め、理事にはJTBやシートリップのほか、宿泊予約サービスのロコパートナーズ、QRコード決済サービスのネットスターズの各代表者が名を連ねた。理事会社を含め、会員は現在8社。

 王代表理事は日中企業の連携について、「企業の意思決定のスピードや事業化までのプロセスに大きな違いがある」と指摘。SNSや決済ツールのほか、連休の日程や嗜好など中国人の旅行動向についても知られていない部分もあるという。

 こうした問題意識をもとに、議論や勉強の場を設けていく考えで、王代表理事は「旅行業者に限らず、デジタルマーケティング企業も参画しており、既存の連携に留まらない新たな可能性を模索していきたい」としている。

 直近の活動としては、日中ツーリズムサミットを12月に都内で開催し、BtoB商談会やセミナーなどを開く。ホームページやSNSなどで協会の活動やビジネス情報なども積極的に発信していく。

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