当日券割引販売のtktsが日本上陸、演劇など最大半額

2019.09.09 01:00

派手なバンが目を引くtkts渋谷店。旅行者はさまざまな演目の中から旅程や気分に合わせてチケットを選べる

 訪日客のFIT化で旅行中の体験素材の充実が叫ばれるなか、ユニークなビジネスモデルが登場した。ミュージカルや演劇の当日・翌日チケットを販売する米ディスカウントチケットストア「tkts(ティーケーティーエス)」が8月27日に東京・渋谷、9月5日に大阪・難波で開業した。旅行業第2種のロングランプランニングがtkts運営元からライセンスを取得し、日本での展開にこぎ着けた。伝統芸能や音楽ライブまで幅広く扱い、より気軽にエンターテインメントに触れる機会を提供する。

 ニューヨーク発祥のtktsはブロードウェイの公演チケットを公式に割り引いて販売している。繁忙期は1日に7000枚を売り上げるなど、観劇のインフラとして根付いているという。ロングランプランニングは日本でこの事業モデルを目指し、訪日外国人向けにチケットや体験プランを扱う販売ブース「チケッツトゥデイ」を展開してきた。拠点は東京や大阪、福岡など15カ所以上に広がり、常時70~80件程度を扱う。人気の高い公演は根強いファンによって数カ月前から予約が入るが、「非ファン層に日本のエンターテインメントをもっと身近に感じてもらえるようにしたい」というのがポリシーだ。

 旗艦店の渋谷では、世田谷パブリックシアターで上演中の演劇や大歌舞伎、さらには相撲の朝稽古見学など体験プログラムまで、40件程度をそろえる。一部で定価もあるが、最大で50%割引のほか、キャッシュバックなど特典を付けて販売する。

 これまでは1週間先までの公演を扱ってきたが、tktsでは原則として当日・翌日に絞り込む。拠点の見直しも踏まえながら、年内にチケッツトゥデイをすべてtktsに転換する予定だ。

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