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ラグビーW杯、欧州の富裕層中心に3週間以上滞在が2割

2019年8月19日 8:00 AM

 訪日消費額の押し上げ効果が期待されるラグビー・ワールドカップ(W杯)だが、主要参加国の訪日外国人の約20%が3週間以上、約40%が2週間以上の滞在を予定していることがアダラの調査でわかった。欧州は上級座席クラスの利用率が高く、富裕層が多い傾向も見て取れる。

 18年9月~19年4月に日本への航空便を予約し、W杯期間(9月20日~11月2日)に5日間以上滞在する人を対象に分析した。対象は主要参加国の豪州、ニュージーランド、英国、南アフリカなど11カ国。通常期は訪日市場全体に占める割合は5~20%だが、W杯期間中は約50%に高まっている。

 滞在日数は、14~20日がオセアニアで41.5%、欧州で43.7%、南アフリカ等を含むその他の国々で44.7%と半数近くを占め、21日以上はいずれも約2割に上った。観光庁調査では、18年の平均泊数が英国13.8泊、カナダ12.1泊、豪州13.3泊で、W杯観戦者は予想どおり、より長い滞在が見込めるようだ。

 ただ、旅行人数には地域差がある。欧州は1人旅が47.8%を占めるのに対し、オセアニアは3人以上が22.2%と他のエリアより多く、その他はカップルが45.7%を占める。座席は欧州のビジネス・ファーストクラス利用が34.0%となり、他の地域に20ポイント以上の差をつけた。

 一方、日本観光振興協会がまとめた主要開催地の6月24日時点の宿泊予約動向を見ると、グループリーグ戦から需要が高く、横浜、袋井・豊田、東大阪は前後の日程にも動きがある。宿泊地は分散傾向が見られ、たとえばリーグ戦第2試合に合わせた9月25~27日の英国人の予約は、会場の神戸市(47%)のほか、愛知県豊田市(27%)、同刈谷市(13%)、箱根町(7%)、京都市(6%)に及んでいる。