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訪日客は4.6%増で折り返し、海外旅行は年間2000万人突破の勢い

2019年8月5日 8:05 AM

 日本政府観光局(JNTO)によると、19年上半期(1~6月)の訪日旅行者数は前年同期比4.6%増の1663万3600人だった。

 需要が減退している韓国、台湾、香港の主要3市場がマイナスで折り返した。一方、日本人出国者はすべての月でプラス成長となり、8.6%増の954万2400人。このままの成長率を維持すれば、政府目標の20年2000万人を1年前倒しで達成する。

 訪日客数は1月以降、成長率でマイナスの月はないものの1桁台にとどまっている。特にゴールデンウイーク(GW)期間は航空や宿泊の費用が高騰したことで訪日を控える動きが目立ち、4月は0.9%増だった。

 市場別では、最大の中国が11.7%増と好調だが、2位の韓国が3.8%減、3位の台湾が1.0%減、4位の香港が1.1%減と低調だった。中でもマイナス幅の大きい韓国は、中国との関係改善による訪中旅行者の増加や、景気低迷を背景に海外旅行需要が減退したことが要因。

 一方、成長市場の欧州では、ドイツ、イタリア、ロシア、スペインが2桁成長を記録するなど堅調に推移した。

 日本人出国者数は過去最高を更新した昨年から勢いは衰えず、特に4月はGWの影響で22.8%増と大幅な伸び。仮に7月以降、上半期と同水準(8.6%増)で推移すれば2059万人となる計算で、2000万人を上回ることなる。

 渡航先別で見ると、最大の韓国が20~30%台の伸びを示し、上半期で26.6%増の165万3686人。アジアでは、香港やタイが約10%増、台湾も9.1%増と好調に推移している。定期便減便の影響で漸減傾向にあったグアムは供給量の回復で1月の40.6%増をはじめ、5月まで2桁増と回復が顕著。ハワイは5月が2.1%減だったものの1~4月がプラスで推移している。