Travel Journal Online

クラツー、旅番組ツアー好調

2019年7月29日 5:37 PM

「旅スルおつかれ様」のキャッチを掲げ、人生にひと区
切りついた“お疲れ様な人たち”が参加ターゲット

 クラブツーリズムがテレビ東京ダイレクトと共同で手掛ける旅行通販事業「ハーフタイムツアーズ」が好調に推移しているようだ。定年後や子育て後など人生の後半戦への活力につながる旅を紹介する同名の番組と連動し、紹介された内容に沿った旅行を造成・販売するコンセプト。昨年10月から放送を開始し、ツアーによってはキャンセル待ちが出る人気ぶりだ。

 番組はテレビ東京で平日8時~8時15分に関東地域限定で放映。コンテンツの企画には、小山薫堂氏率いる企画チーム N35°のほか、クラツーが自ら参画する。「自然を楽しむ」「とにかく歩く」など同社が得意とするテーマコンセプト型と、自治体と組んで地域の魅力を紹介する地域共創型の2軸で展開している。番組中に旅行説明会の案内を流し、最後に代金を提示、ツアーの申し込みサイトに誘導する仕組み。専用カタログの制作のほか、放送内容を番組公式サイトで配信し、いつでも見れるようにした。年間約70本のペースで番組用ツアーを造成する。

 地域共創型ではこれまで、移住促進を狙う北九州市や長野県伊那市、観光促進を図る長野県飯田市、千葉県いすみ市などと共同企画を実施した。いずれも定員を上回る予約があり、なかでもいすみ市の「地元おすすめの食を楽しむガストロツアー」は5本催行し、150人が参加。366人のキャンセル待ちが出た。

 自治体の課題解決に向け、企画から露出、ツアー販売、集客まで支援する一気通貫型マーケティングの側面がある。放映された映像の権利は自治体に譲渡されるため、自治体がPR動画として利用できるメリットもある。クラツーやテレ東は今後、観光・移住促進を目的とする自治体やDMOなどからの引き合いを見込んでいる。