2019年6月24日 5:08 PM
東日本旅客鉄道(JR東日本)は、中国最大手 OTA(オンライン旅行会社)のシートリップと戦略的提携を結び、鉄道パスの販売や東日本管内の地方への誘客プロモーションで協力する。
訪日客に向けた販路拡大の一環。同社は「東日本エリアの隅々まで送客できるよう協力して取り組みを進めていきたい」としている。
鉄道パスは、一定の期間中にエリアを巡ることができる訪日客向けの主力商品「JRイーストパス」のほか、新幹線などの普通切符を販売する。これまでは主に日系の大手旅行会社が現地支店や提携企業を通じて販売していたが、月間2億人ものアクティブユーザーを持つシートリップとの提携により、「大幅な集客力の向上が見込める」と期待を寄せる。
同社は訪日中国人旅行者の地方分散化の流れを好機と捉え、首都圏のみならず、東北や甲信越への送客に力を入れ、新たな観光地づくりを目指している。
シートリップには集客力のみならず、中国人目線のコンテンツづくりや発信方法といったノウハウにも期待。東北観光推進機構や日本政府観光局(JNTO)とも連携しながら、シートリップの運営サイトや中国 SNSのウィーチャット(微信)で、地域の魅力やアクセス情報を発信していく。
JR東日本は、15年に中国の旅行会社を運営するETモバイルジャパンやタイ・インドネシアなどに販売網を持つSMIトラベルと提携を結び、海外市場に強みを持つ企業との連携を通じた訪日旅行者の利用拡大を進めてきた。ETモバイルとは18年4月に提携を解消しているが、「今後も機会があれば、海外企業を含めて提携企業を増やしていきたい」との方針を示している。
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