旅行業者取扱額、18年度1.6%増

2019.06.10 14:24

 観光庁がまとめた主要旅行業者49社 の18年 度(18年4月 ~19年3月)の総取扱額は、前年度比1.6%増の5兆2246億4165万円となった。海外旅行は韓国や東南アジアを中心とした座席供給数の増加を受け、5.0%増の2兆1214億5347万円。一方、国内旅行は1.6%減の2兆8617億8104万円で、大阪北部地震や北海道胆振東部地震に加え、夏季の豪雨、台風など相次ぐ自然災害が響いた。外国人旅行は12.9%増
の2414億712万円で、増加率は前年を上回った。

  4半期ごとに見ると、海外旅行は第4四半期のみが1.0%減と前年を下回った。観光庁は、17年に平昌で開催された冬季オリンピック・パラリンピックの反動と見ている。国内旅行は自然災害で上期がマイナスで推移したが、ふっこう割の効果もあり、下期は増加に転じた。

 募集型企画旅行は3分野すべてで取扱額・人数ともに前年を割り込んだ。海外旅行は取扱額が2.0%減の4185億1587万円と微減にとどまったが、取扱人数8.9%減の190万6244人となり、外国人旅行(1.8%減)や国内旅行(6.1%減)と比べると減少幅が大きい。

 企業別で総取扱額が増えたのは22社。伸び率では、32.3%増のウィラーを筆頭に旅工房(20.0%増)、18年にDeNAトラベルを子会社化したエボラブルアジア(17.8%増)と続く。いずれも国内旅行の好調が目立った。 

 上位5社の顔ぶれや順位にも変動が見られた。前年2位の楽天は旅行売り上げをEコマースの業績に組み込んだため、調査対象から外れた。これに伴い、3位以下の順位が繰り上がり、13.3%増となったエイチ・アイ・エス(HIS)がKNT-CTホールディングスを抜いて2位に浮上。エボラブルアジアが9位にランクインした。

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