2019年5月20日 6:27 PM
香港を本拠に東・東南アジアで旅行体験予約サイト「クルック」を展開するクルック・トラベル・テクノロジー・リミテッドは、4月24日から日本語でサービス提供を開始し、日本人海外旅行者の獲得に乗り出した。
同社はモバイル端末での利便性の高さを強みにグローバル展開を図っており、新規市場開拓の一環となる。旅先での体験など“タビナカ”の需要取り込みは過熱しており、アジア大手サイトの参入で競争が激化しそうだ。
クルックは観光施設等の入場券のほか、交通チケット、ポケットWi-Fiの貸し出しなどを扱う。同社だけの特別料金や優先入場など独自サービスを展開しているほか、QRコード付きEチケットを使った入場を可能とするシームレスなサービスを強みとする。
270カ所・10万種類以上を扱い、500万件の口コミを掲載しており、日本語を含む9言語・通貨41種類に対応している。同社は日本人市場の開拓に先駆け、15年から訪日客向けにエンターテインメント施設の入場券などの提供を開始した。
東京五輪や大阪万博といった世界的なイベントを見据え、17年11月に日本法人を設立し、東京と大阪にオフィスを構えるなど開始するなど、急速に対象市場を広げている。背景にあるのが潤沢な資金で、15年から今年4月までの調達額は約5億2000万ドルに上る。
この4月にソフトバンク・ビジョン・ファンドをはじめとする投資家から2億2500万ドルの大型出資を受けたことなどから、日本人市場の取り込みを本格的に行うこととした。
同社は「日本人は頻繁に旅行をし、モバイル利用率も高く、重要な顧客」という。今後は限定商品なども提供していく予定だ。
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