18年旅券発行、女性が牽引し5.6%増の418万冊

2019.03.11 13:33

 外務省の旅券統計によると、18年に国内で発行された一般旅券数は前年比5.6%増の418万2207冊となった。4年連続プラスだが、増加率は0.3ポイント減少した。海外渡航者数が6.0%増えたことが主な押し上げ要因。保有率を示す有効旅券数も0.7%増の2920万3373冊と4年ぶりの増加に転じた。日本人の人口に占める割合は0.2ポイント増の23.5%。依然として低いものの、15年から続いていた減少傾向に歯止めがかかった。

 発行数を性別で見ると、女性が7.7%増の221万4322冊となり、男性(3.4%増・196万7885冊)を伸び率・実数ともに上回った。全体に占める女性の割合は1.0ポイント増の52.9%に上昇した。

  年代別で最も伸びたのは70代で、14.6%増と2桁成長を記録した。80歳以上も9.8%増となった。一方で30代は1.1%増と伸び悩み、なかでも男性は0.3%減となった。シニア層の増加率は人口推移と比例する面があるが、増加冊数で見た場合、19歳以下の女性が3万7848冊 とトップ。20代 女 性 の3万1971冊、50代女性の2万9068冊、40代女性の2万6457冊が続き、若年層を中心に女性が牽引する構図が明白となっている。

 地域別では、全47都道府県で前年を上回った。佐賀の16.4%増が最大で、大分(14.8%増)、福岡(14.5%増)、鳥取(13.2%増)と続く。九州地方の伸びが著しく、前年最大の伸び率だったため反動を受けたと見られる熊本以外はすべて2桁増となった。

  これを発行規模で見た場合は、東京(73万6196冊)を筆頭に 神奈川、大阪、愛知、埼玉、千葉、兵庫、福岡、北海道、静岡となり、上位10位に変動はない。1都3県(東京・神奈川・埼玉・千葉)で全体の38.7%を占めている。

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