Travel Journal Online

旅行3社が訪日体験施設を運営、海外旅行の知見生かし神田明神の新拠点

2019年1月7日 5:14 PM

日本の伝統楽器を体験する外国人。「ニッポン体感」
をテーマを掲げ、質の高いプログラムの提供を目指す

 ワールド航空サービス、ミキ・ツーリスト、東武トップツアーズは合弁会社を設立し、日本文化体験施設 の運営に乗り出した。

 手掛けるのは、神田明神として親しまれる東京・千代田区の神田神社が12月15日に敷地内に 開業した交流拠点「EDOCCO(エドッコ)」の一施設。日本人の海外旅行を 強みとする各社だが、プログラム企画などのノウハウやネットワークを生かし、訪日分野への事業拡大や専門領域の磨き上げを図る。

 創建1300周年記念事業として整備されたエドッコは4階建てで、物販・飲食スペースやホールなどが入り、日本文 化らしい内装や趣向が随所に凝らされている。3社の関わりは、プログラム企画や人的ネットワークに強みを持つワールド航空の菊間潤吾代表取締役会長がフロアの企画などに助言を行ってきたことがきっかけで、MICEや団体旅行に強い東武トップツアーズ、日本や各国で外国人向けインバウンド旅行に近年力を入れているミキ・ツーリストに声を掛けた。

 運営するのは、特に訪日客にターゲットを絞った地下1階の交流館「エドッコスタジオ」で、収容人数は約100人。神社参拝や日本流の祈祷、雅楽演奏などを体験する1時間30分のプログラムのほか、芸者踊りや人形芝居といった江戸文化を学べる公演や講座を開く。休日はアイドルイベントを企画し、サブカルチャーの発信にも一役買う。

 菊間会長は、「(各社の強みを生かせる)非常にバランスの良い事業体になった」と評価。交流館に関わることの意義について、「各社の得意領域の発展や拡大といった効果が見込める。東京の新たなユニークベニューの担い手になることで、知名度向上や社員の意気高揚にもつながる」としている。